ここは小規模通所介護事業所です。当然、認知障害の方も来所されています。
その中の一人で、食事や入浴、排泄など、日常生活の大半を自立して行えない方がいました。
その方の世話をしていた折、他者の援助が必要な人ほど、深い信頼関係を築いていかないとうまくいかないと感じたことがあります。
その方は好き嫌いがハッキリしていて、自分の味方になる人かどうかを瞬時に察知してしまいます。
気に入らない人には「あっちへ行って!」と受け入れません。
それは主に指示・命令する場面で起きています。
介護の世界では支援すると言いながら、つい介護者の型にはめ込もうとしたり、常識を押し付けようとすることが有ります。
心の安定=行動の安定へつなげるには、まず相手が何をしようとしているか、あるいは何を考えているかに関心を持ち、見守ることだと感じています。